価値とは何か? ゴールドとダイヤモンドのケーススタディから考えよう。

しばしば「価値の源泉はなにか」が議論になる暗号通貨界隈ですが、息抜きと同時に、いいケーススタディになりそうなものがあるので紹介します。

ゴールド(金)とダイヤモンド、それぞれの価値の源泉です。

金のケース

まず、金ですが、金は希少で、かつ、人工的に作れないから価値があります。
世界中で採掘された金を全て集めても、50メートルのプール2杯分ほど、これから採掘されるだろう、まだ鉱山に埋まっている金を合わせても50メートルプール4杯分しかないと言われています。
絶対に人間が改ざんできず、その存在が限定的だからこそ、価値がついてるわけです。

要点を整理するとこうです。

・希少価値がある。
・偽造が出来ない。
・本物の証明確認が出来る。
・.分割しても、その価値の合計は減らない。
・採掘にはコストがかかる。
・劣化しない。

ダイヤモンドのケース

次に、ダイヤモンドですが、実は、ダイヤモンドは産出量が、めちゃくちゃ多く、本質的な価値はあまりないのに、デビアスという会社の価格統制とマーケティングによって値段がついています。
宝飾用ダイヤモンドは、かなりの金額で、特にウエディング用に買うのが当たり前になっています。
しかし、ダイヤモンドの価値は、人工的につくられたもので、工業用ダイヤモンドは、安価で取引されているのが、その証拠ともいえます。

実際、正確な情報は確認できませんが、世界のダイヤモンド鉱山の30%は、デビアスが保有しているといいます。
そして、残りの70%は、自由競争をしているのかというと、そうではなく、その多くが、デビアスと提携関係にあるといいます。
世界中の鉱山を買収・提携という方法で、価格を統制してきたわけです。

また、デビアス社は、世界最大の広告会社であるジェイ・ウォルター・トンプソンと提携し、莫大な費用をかけて、「結婚式には、ダイヤモンドの指輪を買う」という風習を定着させました。
こんなことが出来るデビアスはどういった会社かというと、オッペンハイマー財団が株主になっています。
オッペンハイマー財団は、ロスチャイルド家の系列です。

とはいえ、20世紀までは、このような商売も出来たかもしれませんが、インターネット時代になって、情報の非対称性も薄まり、さらに新しい技術によって、採掘されるダイヤモンドもどんどん増えて、ダイヤモンドを買い支えるのが、デビアスでも難しくなってきました。

そして、2011年には、オッペンハイマー財団は、持ち株の大部分をアングロ・アメリカン社に売却しています。
その後、直近の数年ではダイヤモンドの価格は下落傾向にあります。

ダイヤモンド的価値創出は、否定しないけど、見抜けるようにしよう。

と、ここまで説明すると、「ゴールドの普遍の価値」と、「ダイヤモンドの人工的につくられた価値の違い」はわかると思いますが、日常生活では、多くの人はこのことを意識していません。

別に、ダイヤモンドを買うのはやめましょうという話ではなく、ゴールドとダイヤモンドの区別はつけましょう、という話で、「価値とはなにか」の良いケーススタディだと思います。

仮想通貨は、技術や最新のトレンドを追うのも大事ですが、貨幣や価値創造の歴史を学ぶと、より面白くなるし、でないと、本質にたどり着けないような気もします。

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