中国政府(PBoC)のICO規制や、暗号通貨への対応は、国家として非常に合理的です。

9月4日、中国民銀(PBoC)は、ICO違法な資金調達手段として、下記の発表を行いました。

確定事項として、

・これまでの、すべてのICOの実態を精査予定
・今後のICOはすべて停止(すでに終わったものも再調査する)
・ICOで集めた資金も返還命令を出す可能性がある。
・すべての中国国内の取引所は中国当局と情報共有の命令通知

という内容が通知されています。

何故、ICOは規制し、ビットコインのマイニングは規制されないのか。

さて、今回、中国政府は、ICOの規制を実行したのでしょうか?
そして、これまで、特に、2014年〜2016年、「ビットコインは中国政府が、マイニング施設を取り押さえて、終わり。」というような論もあるなか、今に至るまで、マイニングの規制は行われていません。

それに対して、ICOは、ブームになったら、すぐに規制を行いました。

どういった理由で、中国という国家が、暗号通貨の規制に関して判断しているか考えれば、その合理性が理解できるので、解説します。

そもそも、自分は、2015年くらいから、ずっと、「中国政府はしたたかだから、マイニングは規制しないと思う」と言い続けてきました。
国家にとって、マイニングは富を生み出すのです。
中国でビットコインが採掘される限り、ビットコインは、中国の輸出品であり、資源採掘国のようなものです。

これについては、昔、記事を書いてますので、参考にしてください。

様々な大手一般メディアで、ビットコインによるキャピタルフライトが行われていると話題になっています。 インドや、ベネズエラでもビットコイン需要が...

そして、マイニングは、富を生み出す一方、ICOは国家から富が流出しやすくなります。
中国国内の投資家が、外国のわけのわからないプロジェクトにお金をつっこみ、国家からお金が出ていくのは、不都合です。

中国は、インターネット黎明期から、情報の本質に気付いたほぼ唯一の国

そもそも中国は、インターネットが黎明期の早い段階から、その本質に気づいて、グレートファイアーウォールで規制して、情報と金融インフラを米企業に握らせてないほぼ唯一の国なのですから、暗号通貨に関しても非常に深くまで考えているのは容易に想定できます。

もちろん、それは国家として合理的なのであって、国民の利便性とは別ですが。

現代の最大の保護貿易は、中国のインターネット規制です。
グレートファイアーウォールで規制して、他国の参入を許さず、アリババとテンセントというアジア最大の規模になる会社を中国国内に生み出し、今その2社が、東南アジアのスタートアップに巨額の出資を繰り返しています。
これから5-10年成長するアジアの有望ネット企業の多くに、テンセントかアリババの資本が入ってます。
これが中国の合理さがよく分かる事例だと思います。

中国の規制判断は、「国家としての合理」が基準になると考えて良い。

暗号通貨の話に戻ります。
ICOに限らず、中国政府の立場になったら、国民がXRPなどを買ってたら、不都合極まりないことは容易に想像できます。

他国の企業が発行する、価値が不確かなアセットのICOに国民が参加するのは野放しにするのは、自国内で、ジャンク債を売る外国人を野放しにするのと同義です。

そんなに遠くないうち、他国の企業の配当系トークンや、他XRPみたいな企業が発行するトークンに類するものは、中国の取引所から全て上場廃止命令する可能性は十分あるでしょう。
理由は、国家として、そのほうが合理的だからです。

中国のICOは、時間たてば、規制整えて、解放されると思います。
ただし自国企業がお金集めるためのICOです。
他国の企業がICOして、中国国内で資金調達は許さないでしょう。
同じく、国家として、そのほうが、合理的だからです。

そして、ビットコインのマイニングなどは、引き続き、規制されないでしょう。
理由は、中国国内でマイニングしていることもありますが、ビットコインは、Pure P2Pであり、decentralizedなので、本質的に規制できないことは中国政府もよく理解しているはずです。
そのうえで、取引所のKYC強化など出来る限りの規制は実施されることは予想され、非常に強かだと感じます。

中国政府は、日本の大多数のユーザーが思うより、遥かに懸命であり、合理的です。

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