Byteballファウンダー、Tonychのインタビュー。ローンチから1年になるDAG型プロジェクトの今。

ByteballのファウンダーのTonych氏にインタビューを行いました。
Byteballについては、過去に概要をまとめた記事を書いています。そちらも参考に下さい。

ブロックチェーンのスケーラビリティ問題を回避し、トランザクション性能も上回るとも言われることのあるDAGをベースにした暗号通貨、Byteball...

Tony Churyumoff
暗号通貨プロジェクトのByteballのファウンダー。ロシア出身。
2年間の開発期間を経て、2016年の12月にByteballをローンチした。
それ以前は、複数の会社を起業。ペイメントやテレコミュニケーションの分野で、会社をExitしている。
専門は、数学と物理学でPhD保有。

Tony Churyumoff is the founder and chief developer of cryptocurrency platform Byteball. He launched the platform in December 2016 after 2 years of development aimed at creating a safe, open, and decentralized environment for peer-to-peer transactions. Previously, he co-founded, developed, and sold several companies in the fields of payments, information security, and telecommunications. Tony has a PhD in physics and math.(https://www.hub.berlin/en/speaker/tony-churyumoff より引用)

■今日は、一人のユーザーとして、Byteballのことや、目指しているエコシステムについて、色々とお聞きしたいと思います。
まず、はじめて、Byteballを知る方のために、簡単にで結構ですので、Byteballとはなにかを教えてもらえますか?

Byteballは、ブロックチェーンではなく、DAGを採用したプラットフォームです。
従来型のブロックチェーンより、手数料が安く、送金がすぐに完了するスマートペイメント、開発がしやすいスマートコントラクトなどの特徴があります。

■Byteballがローンチしたのは、2016年の12月ですね。ローンチをしてから約1年です。
ファウンダーとして、手応えとしてはどのように感じているでしょうか?

Byteballブロジェクトの進捗状況ですね。
Byteballのプラットフォームには、数多くのアプリケーションが既に稼働しています。
それらは、私が作ったものもありますし、サードパーティーの開発者が作ったものもあります。

アプリケーションは、アセットのスワップ、予測市場や、保険、ゲーム、ICObotなどが既に存在していて、これらの多くはトラストレスで稼働します。
ローンチしてから1年の進捗は良い状況です。

*サードパーティーの開発したアプリケーション事例
Luckybyte
公平性が証明可能なゲーム。

Binryballs
Byteballのスマートコントラクトを使用した、アルトコインやUSドルの価格の予測市場。条件つきだが、取引所でショートをできないコインを擬似的にショートすることも出来る。

■Byteballのチームには、現時点で何名の開発者がいるのでしょうか?
現在は、3名のフルタイムデベロッパーが、Byteballプロジェクトに取り組んでいます。
その他、コアチーム以外に、何名かのインディペンデントのデベロッパーがコントリビューターとして関わってくれています。

■現在、数多くの暗号通貨プロジェクトが存在します。それらと比較して、Byteballの強みは何であるとお考えですか?

実際に使われる暗号通貨プラットフォームでありたいと思います。
スマートコントラクトや、アセットなどの機能を、現実世界で使えるように、なるべく普通の人でも分かるようにデザインしています。
それらは、お互い知らない人同士が、お互いを信用をせずとも、トラストレスで価値交換することを可能にします。

そして、それらのコントラクトのトランザクションを安価であることです。
従来のスマートコントラクトは、コントラクトの実行することに手数料がかかりますが、DAGを採用するByteballでは、それが安価です。
通常のトランザクションコストも、従来型のブロックチェーンより、遥かに安価です。

そういったユーザビリティを提供すると同時に、Byteballは、汎用性の高いプラットフォームです。
こういったことに加え、改ざんができないアセットを作ることが出来たり、そのアセットに匿名性を加えることも出来ますし、コントラクトを利用したアプリケーションの開発もできます。

Byeballは、それらを可能にする分散型プラットフォームです。

■Byteballが採用するDAGは、ブロックチェーンのスケーラビリティーの問題を理論的に解決していますし、この1年、実際にメインネットで稼働をしてきたことを、強く評価しています。
しかし、分散化という観点ですと、DAGは、トランザクションを承認するノードに、インセンティブをつけずらく分散化が難しいと感じています。
実際に、現在まで、Byteballは集権化の課題を引きずっています。
これに関しては、どうお考えですか?

ByteballのDAGは、トランザクションを作る際に、各自が、少数の信頼できるノードを選択します。
これが、12個のwitnessノードです。
12個のwitnessのうち数個がダウンをしても、Byteballのネットワークを稼働し続けます。
このwitnessを分散化させれば、Byteballネットワークにとって、単一障害点はなくなります。

分散とスケーラビリティーが両立できます。

現在、ウォレットのデフォルトで設定によって、選択されているwitnessノードは、私をはじめとしたコア開発者に集中をしています。

中央集権を引きずっているという指摘は、その通りで、出来るだけ早く解決したいつもりです。
このwitnessのコントロールを、Byteballのエコシステムに貢献する、個人や企業などに渡していくつもりです。
それを一つずつ進めて、非中央集権化をさせていきます。

■なるほど。witnessの移譲に関して、具体的なタイムラインなどは考えていらっしゃていますか?

分散化はできるだけ、早く完了させたいと思っています。
Byteballのプラットフォームの課題であることを認識しており、可能な限りは、早く進めたいと思っています。
可能な限りの努力をしますが、具体的なタイムラインなどを、今、私からは約束することが出来ません。

■実は、最近、日本のByteballコミュニティでwitnessノードを立ち上げてみるということをしました。
例えば、日本でユーザーが多くなり、コミュニティが盛り上がった場合、もし、それが日本のコミュニティではなくとも、信頼できるコミュニティが生まれたとき、そこにwitnessのデフォルト設定を渡すということも集権化を解消する解決策になるかも知れません。
自分も1ユーザーとして、集権化を残していることは、Byteballの大きな課題であると感じています。

いくつかの手段は考えうると思います。
ですが、現時点においては、witnessの移譲に関して、具体的な発表はできません。

■Byteball上でのアプリケーションは、サードパーティーによる開発のものも、本当に数多く増えていて、驚いています。
これらの実装は、簡単なのでしょうか?

もちろんです。
とても簡単に作れます。
Byteball.orgのwebサイトに、開発者向けキットも用意しています。
簡単にスマートコントラクトを実行できるチャットベースのアプリケーションを作成でき、ウォレットに搭載されているbotストアに、あなたのアプリケーションをリスト出来ます。

■Byteballでは、チャット以外でのインターフェイスでも開発はできるのですか?

可能です。
開発者向けウォレットにアクセスして頂ければ、チャットbotではなく、webブラウザで利用できるアプリケーションを作れることを確認できるはずです。
webブラウザで動くアプリケーションも既にいくつか作っている開発者がいます。

 

■次に、ディストリビューションについてのトピックです。
DAGでは、マイニングがなく、ネイティブ通貨をどのようにディストリビューションをするというのか問題があると思います。
個人的には、ICOを行わず、エアドロップでフェアディストリビューションを行っている点に、とても好感を持っています。

Byteballのディストリビューションは発行量の98%ユーザーに配るという方式です。
1%は開発者報酬、1%はByteballのエコシステムのために使う分にストアしています。
98%のディストリビューションを、出来るだけ多くの人に届けたいと考えています。

■一方、ここ数ヶ月は、エアドロップのあとに価格が下落をしていたり、エアドロップはなるべく多くのユーザーを集めるという意味では、その役目を十分に果たし終えたという意見もあります。
今後のディストリビューションプランについては、どのようにされるつもりでしょうか?

ディストリビューションの方式は、エアドロップからキャッシュバックプログラムに移行をしつつあります。
これは登録した小売店で、決済をされたら、10-20%のByteballが、キャッシュバックされるというプログラムです。
もし、小売店でしたら、日本からも申請ができます。
しかし、初期のエアドロップと比較したら、キャッシュバックプログラムは、ユーザーを広げる意味での効果としては低いです。
決済でByteballを使う動機にはなりますけどね。

エアドロップも今後も恐らくは行いますが、これまでよりペースを落としますし、供給量もかなり減るでしょう。
エアドロップは、あなたが言うように、byteballプラットフォームのユーザーベースを増やすためのものでした。

■確かに、初期にビットコインのアドレスをリンクした人に公平に配り、その後、Byteball保有者とBitcoinの保有者への配分比率に差をつけてデザインしたところも、初期に参加する人への一定のインセンティブを持たせているもののPoSとは違う点は、上手く言ったと思っています。限界供給量もあるので、フェアディストリビューションがよくデザインされているとは思っています。

Byteballのディストリビューションで、最もプライオリティが高い要素は、ユーザーベースを増やすことです。
今後のディストリビューションにおいても、どうすれば、出来るだけ多くのユーザーに認知してもらえるかという効率性を最も重要視しており、新しい手段を考えている最中です。

■ユーザーを増やすという観点からですが、一部の投資家からは、Byteballはもっとマーケティングをするべきだという声もあります。
確かに、多くのICOプロジェクトのようにマーケティングに多大なリソースを費やすということは、私自身は好みではないですが、僕から見ても、Byteballは、マーケティングをもう少し行っても良いのではないかと思うことがあります。

私の考える、最も優れたマーケティング方法は、Byteball上で、優れたプロジェクトが立ち上がることだと思っています。
そのためには、まずユーザーベースを作ること、これは先に述べたディストリビューションです。
そして、Byteballに感心を持ったデベロッパーが、アプリケーションを作りやすいプラットフォームをしっかり開発することです。
実際に動くアプリケーションを、です。
Byteballのプラットフォーム上で開発をしたいというデベロッパーは少しずつ増えています。

■なるほど。オープンソース的思想ですね。
Byteballのユーザーは、主に、どこの国で伸びているのでしょうか?

Byteballのユーザーは匿名ですし、確実な数字はわかりませんが、ウォレットのダウンロードベースでグロースを見ています。
ドイツ、オランダなどをはじめとしたヨーロッパで、アクティビティが多いです。
それに、日本でも、少しずつアクティビティが伸びていることを確認しています。

■あなたの開発拠点でもあるロシア、モスクワでは、どうですか?

同じく、少しずつアクティビティが出てきたという状況です。
例えば、Byteball上で、金属のチタンをアセット化するという取り組みをする会社などが出てきています。

Titancoin

■Byteballでは、現在、日本コミュニティが立ち上がりつつあります。
もし、アプリケーションの開発や、コミュニティ、その他のことで、相談したいことがあれば、コア開発チームにコンタクトしても良いですか?

もちろんです。
Slackなどで、コンタクトしてください。
日本から、Byteballプラットフォームに興味を持ってくれる人がいることを嬉しく思っています。
日本が、暗号通貨の業界を、世界でもリードする存在になり始めていることは認知しています。もちろん、その多くが投機的なことも含めてですが。
Byteballは、様々なことが出来るプラットフォームです。是非使ってみて下さい。

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