「貧困でも幸せに暮らす」をテーマにした番組が地上波で放送される日本

先日、友人に教えてもらったのですが「幸せ!ボンビーガール」という番組が、にわかに人気を集めているそうです。
「お金がなくても幸せに暮らそう!」をコピーに、毎週、月収十数万円、または、それ以下の女性をピックアップして、生活の知恵みたいなものを特集する番組とのこと。

過去の放送では、地域おこし協力隊の制度を利用して、東京から地方に移住した人や、海外就職(タイ)を決意して、東京都比べて、物価の安い都市生活を享受する女性たちが、取り上げられたそうです。

こういった、「貧困でも幸せに暮らす」をテーマにした番組が地上波で放送されると、日本もいよいよだな、と思う次第ではありますが、企画自体は、興味深いものだし、所得が必然的に下がる時代で、このイシューは必然性があります。

番組で、タイに移住した女性は、日本で先の見えないフリーター生活をしていたところ、海外就職を決断し、バンコクに拠点を置く日系企業に、日本人のカスタマーサポートとして就職したそうです。

僕は、この番組を見ていないので、どのように放送されていたかは分からないのですが、多分手取りで、月収は、15〜20万円程度なのではないかと思います。
物価が上がっているとはいえ、バンコクならば、それなりの家に住み、それなりの生活をしたうえで、贅沢をしなければ毎月5万円程度の貯金でしょう。
また、バンコクのドンムアン空港は、LCC誘致に力を入れている空港でもあり、シンガポールや、カンボジア、ベトナムに50~100ドルで移動が出来ます。数か月に、一度か二度、旅行に行くには、決して難しくない金額です。
また、同国では、大使館届け出が出ているだけでも6万人、届け出なしも含めると10万人の日本人が在住しているとされ、コミュニティも活発です。

ちなみに、番組で取り上げられた彼女たちは、英語も含めて正真正銘のノースキルだそうで、ちょっと生活を変えようとする工夫をすれば、人生が豊かになるという好例ではないかと思います。

未だにテレビの力というのは、大きく、地上波で放送されたことによって、海外就職を選択を検討する人は多くなるのではと思います。

しかし、新興国への海外就職・移住が、人生や、環境を変えるきかっけになるかも知れないことと同時に、この日本人だけの特権は、今後、そう長く続くとも思えません。
タイの現地人の、平均月収は、大卒の一般職で10万円程度ですが、日本人というだけで、ノースキルの人材が、日系企業で、その倍の月収を貰うことが出来るというのは、明らかな既得権益です。

しかし、5年前と比べれば、タイの平均サラリー20〜30パーセント上昇していて、物価も、それにつられ、高くなっています。
この間、日系企業の現地採用の給与相場は、変わりません。
この数字は、いずれ追いつかれ、日本人のノースキル人材が、タイに行ったから可処分所得が増えるという時代は、あと10年もすれば、終焉するでしょう。
そのときは、そのときで、今度は、カンボジアで海外就職をすればいいのかも知れないですが、きっと10年後には、テクノロジーによって、今以上にリモートワークもしやすくなり、様々なものが自動化され、企業が、ノースキルの日本人を現地採用する旨味はあまりなくなるかも知れません。

その先には、国境を超えて職を求めざるをえない下層ノマドという層が、いよいよ日本にも誕生せざるを得ない可能性もあります。

この既得権益は、永続的なものではないでしょうが、もし、日本に閉塞感を感じているならば、既得権益が有効なうちに、それを活用して、戦略を立て直すのは、非常に有効なのではないかなと思います。

このブログでは、これからの時代は、生活水準を下げることを許容することが重要だと度々、取り上げていますが、冒頭で書き出した通り、これが地上波の放送でも取り上げられ、注目を得ているということは、興味深いです。
4年制の大学を卒業して、就職してから、毎年給料と役職が少しずる上がり、30歳くらいで結婚してマイホームというモデルが現在でも有効だと信じているならば、それは酷い勘違いです。

もちろん、そういった人生を送る人も中には、いるかも知れませんが、もはや少数派であることは間違いなく、そちら側に行きたくても、行けない多くの人にとっては、収入がわずかでも(生活水準が低くても)、人生への満足度をあげるという価値観を身につけることは、マストのイシューです。

僕自身、新卒で、いきなり独立して、今は、なんとか収入を得ていますが、いつ何かがきっかけで、収入が半分になり、資産が1/10に溶けてしまったりということは有り得ないことではありません。
どれだけリスク点検したところで、そういった可能性は0ではなく、独立している以上、会社は守ってくれません。

そういった未来の不確実制に恐れないで済んでいるのは、もしそうなってしまっても、上記のようにカンボジアとかに移住すれば、生活コストを下げた上、仕事や人生を再構築出来ることも知っているからでもあります。

別に、タイや、カンボジアに移住しなくても、地方に移住したりして、生活コストを下げて、それなりの生活をする方法はいくらでもあり、それを許容できるのは、現代社会における必須スキルだと思います。

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