良い人生を獲得するには、自分で決断することに繋がる思考力が必須であるのに、学校教育が、それを奪っている論

Twitterや、Facebookで大変バズっていたので、先日、こちらの本をポチりました。
発売数週間で、何回にも渡って、増刷されているとのこと。

社会派ブロガーのちきりんさんと、プロゲーマーの梅原大吾さんの対談形式で書かれた本です。

ちきりんさんに関しては、時事ネタなどに対し、度々、論理的かつ、鋭い考察で、ブログを書かれているので、僕も読者として、いつも面白く読ませてもらっています。

対して、実は、梅原大吾さんについては、僕は、全く名前を聞いたことがなく、ゲームというジャンルを飛び越えて、その名前を一般に知られているらしいのにも関わらず、まだ認知していなかったという僕も、興味を示さない領域については、本当に、キャッチアップが遅いらしいです。

以下、Amazonの内容紹介より。

“月間200万ページビューの社会派ブロガーちきりん氏と、世界一のプロゲーマー梅原大吾氏の異色人生対談。「梅原さんは学校が嫌いで、授業中は寝てばかりいたという。それなのに私の周りにいる、一流大学を出た誰よりも考える力が凄い。いったいどこで学んだの? 学校の役割って何なんだろう……」。そんな、ちきりん氏の疑問から始まったこの対談は、「いい人生の探し方」にまで発展しました。
小さい頃からゲームという“人生で唯一無二のもの”に出あいながらも、「自分の進む道はこれでいいのか?」と悩み続けた梅原氏。一方、いわゆる“エリートコース”を自分から降りたちきりん氏は「頑張って、頑張って、それでもダメだったら、自分の居場所を探すために“逃げる”のも幸せをつかむ方法」と言う。立ち位置も考え方もまったく違う二人が、足かけ4年、100時間にもわたって語り合い、考え抜いた人生談義。学校で真面目に勉強してきたのに競争社会で行き詰まっている人、やりたいことが見つからなくて悩んでいる人必読! 今日から人生が変わります!”

対談テーマは、学校教育についてで、日本の学校教育は、「思考力の成長を阻害する」という主張と、大学を卒業しなかった実体験を交え、「それでも大学は卒業したほうがいい」という主張を、戦わせています。

本のテーマとしては、ありきたりでありながら、そのテーマを深掘りする力には、確かに感心させられるものがあり、ブログに取り上げています。
例えば、書籍から以下の点を引用します。

“ウメハラ 僕は毎年ラスベガスで行われるゲームの世界大会に行くんですが、そこで一番驚くのが、会場のトイレの汚さなんです。みんな便座を上げずにそのまま小便をしてて、もうとにかく汚い。大きなホテルだからトイレもたくさんあるのに、結局、全滅なんですよ。あれを見ると、やっぱり日本っていい国だなって思うんです。日本だとホテルのトイレどころか、駅のトイレだってそんなに汚くない。これこそ学校教育の成果じゃないですか?

ちきりん 確かに日本の学校って規律を厳しく教えますよね。遅刻しない、掃除をさぼらない、給食をキレイに食べる、それにトイレをキレイに使いましょう。

ウメハラ でしょ。学校って思考力をつけるだけじゃなく社会性を養う場でもあって、その面では日本の教育は非常に質が高いと思います。

ちきりん それはそうかも。ただ私は、ちょっと行き過ぎてる気もしてます。たとえば、子どもは授業の大半の時間、しゃべることもなく、ずっと先生の言うことを聞いてなくちゃいけないでしょ。質問も、先生がぜんぶ話してからするように言われる。

ウメハラ 勝手に質問すると怒られたりしますね。

ちきりん 海外の会議でも日本人は発言が少ないんだけど、あれって英語力だけの問題じゃないと思うんです。日本の学校で発言していいのは「この質問、わかる人?」って言われた時だけ。だから会議でも司会者から促されるのを待ってるうちに、意見を言いそびれてしまう。そういう受け身な姿勢を、学校の規律の中で刷り込まれてしまってる気がします。

ウメハラ 確かに行き過ぎはよくない。だけどこの、世界で最も住みやすい国を作り上げているのは、やっぱり日本の学校教育だと思うんだけどな。

ちきりん でもウメハラさん自身は、十分に規律を守ってるでしょ。打ち合わせにだって一度も遅刻しないし、便座だって上げる。よね?

ウメハラ 便座は上げますよ、もちろん。 ちきりん だとしたらそういう規律だって、学校以外で学べるってことでは?

ウメハラ ……そう言われれば確かにそうかも。”

学校は、社会性を養う場でもあると認めた上で、学校に通っていない著者が、その社会性を持てているとエビデンスは、確かに納得感があります。

この本は、”社会で役に立つ能力は、思考能力・考える力で、学校は、それを養う場にはなっていない。”という前提のもとに書かれていますので、この本を、読んで、それぞれの主張を流し読みしただけでは、失礼でしょう。

なので、僕も、これに対して、意見を言うならば、学校に行かないウメハラ氏が、「どこでどうやって、その社会性を身につけたか?」というエビデンスがない以上、”学校は行く必要がない”、”学校は変革あれるべき”という主張は、学校が、社会性を養う場でもあるという点については、通りにくいということです。

さらに、逆の視点で、学校が、思考力を養う場になっていないにも関わらず、学校に通っていた、ちきりん氏は、苦労をしたと公言しながらも、十分すぎる思考力を持っています。

仮に、学校が、「思考力」と、「規律などを守る社会性」、どちらかのトレードオフの場であったら、実は、前者を選んでしまった場合のほうが、社会全体としての損失は、大きいのではないか、とも思います。

80パーセントの人が、思考力に富み、多様性のある世界より、80パーセントの人が、規律を守って生活する世界のほうが、僕にとっては、住みやすいです。

それでも、著書にあるように、「思考力がない限り、自分の人生に対して、決断ができないので、良い人生は送りづらい」というロジックを元にすると、この場合、80パーセントの人は、幸せになりずらいと言えます。
難しいですね。

この本については、それぞれの意見を元に、読みながら、なるべく、自分自身も思考をすることを心がけました。

文章量自体は、それほどのボリュームはなく、二時間もあれば、読み終えるでしょうし、実際、そういった読み方をしない限り、あまり読む価値のない本だと思います。

842円の新書なので、値段に対して、非常にリーズナブルな中身になっています。
サクっと飛行機や、新幹線の移動中にでも、いかがでしょうか。

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