技術解説

暗号通貨、ブロックチェーン上のアセットは、どのような種類に分類されるか。5カテゴリに分けて解説。

現在、「暗号通貨」を括られるものは、非常に多くの数が存在します。
Coin Marketcap上に観測できるものでも、2000以上が確認できます。(参照:https://coinmarketcap.com/

暗号通貨という呼称でも様々なものがあり、そのカテゴリは多様です。
本コラムでは、これらはどのような種類に分類されるかを概観します。

ビジュアライズされた良い図がありましたので、こちらを引用します。

(引用:https://medium.com/@Disruptepreneur/an-introduction-to-cryptoassets-7be277c6bead

ネットワークトークン:

(e.g bitcoin、Ethereum、EOS、NEO etc)
ネットワークトークンは、各ブロックチェーンに紐づくネイティブトークンです。
bitcoinのブロックチェーンでは、bitcoinがネイティブトークンです。
EthereumではETHがネイティブトークンで、EOSのブロックチェーンではEOSがネイティブトークンです。
これらのトークンはステーキングに使えたり、ガバナンストークンに使えたり等、ブロックチェーンの設計によって用途が異なってきます。
しかし、用途はそれぞれ違っても、ブロックチェーンの堅牢性を保つためにこのトークンが用いられるという点では、bitcoin・Ethereum・EOSなど、いずれの場合も変わりありません。
また、通貨型(ビットコインやライトコインなど)、スマートコントラクトプラットフォーム(Ethereum、Dfinityなど)に大別されます。

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ユティリティートークン

(e.g 0x、Augur、Binance coinなど)
ユティリティートークンは、Ethereumなどのブロックチェーン上に生成されているトークンです。
これらの多くは、Ethereum上のアプリケーション、またはプロトコルに紐づくトークンです。
例えば0xは、分散型取引所のプロトコルです。
また、ここではユティリティートークンと呼称していますが、アプリケーションに紐づくトークンという意味で、ガバナンス機能があるトークン(0xなど)、プロトコルのキャッシュフローに紐づくトークン(0x、MakerDAOなど)などを、を総称してここに含めます。
これらのトークンには、トークンのスタンダード規格があり、EthereumではERC20という標準規格が用いられ、NEOではNEP-5という標準規格が用いられます。

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Non-Fangible Token

(e.g CryptoKitties 、My crypto heroes など)

ブロックチェーンを用いたゲームは、ゲームアイテムやゲームキャラクターをトークン化しています。
これらのカテゴリおトークンをNon-Fangible Tokenと総称します。
Cryptokittiesをはじめとし、その他の多くのEthereum関連のゲームも、ERC721という規格のトークンを使用しています。
この規格に準拠した形では、NFT(Non-Fungible Token)という、新しいタイプのトークンを扱えるというところに特色があります。
Fungibility(ファンジビリティ)とは「代替可能性」を指します。
アリスの持っている1000円とボブが持っている1000円は、どちらの1000円も常に同じ1000円でありこの状態をFungibleといいます。
これはビットコインも同じであり、アリスの持っている1BTCとボブの持っている1BTCは同じ1BTCでのはずです。

これに対して、Non-Fungible Tokenとは、Fungibleでないこと、つまり代替可能性がないことを前提にしています。
そのトークンそれぞれに色をつけられるという仕様です。
具体的には、ゲームを有利に進められる固有のパラメータや、ゲームの文脈以外でも利用できるかもしれないメタデータを各トークンに処理できます。
だからこそ、Aという猫と、Bという猫の価値は違うもので、あるレアな猫は1000万円で販売されるなんてことが成立します。

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セキュリティトークン

株式会社の株式をトークン化したものをセキュリティトークンと総称します。
このトークンを保有する人は、当該株式会社の株式を保有することと同等の権利を得るものと多くの場合されています。
トークン化することによるメリットは、流動性の向上への期待やコンプライアンスコストの削減などが挙げられます。
株式会社のトークン化だけでなく、債権、ストックオプション、REIT(不動産投資信託)などのトークン化も標榜されています。

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リアルアセットトークン

(e.g Tether、TrueUSD)

上述のセキュリティトークンにも似ており、ほとんど同じカテゴリに含まれると言っても良いでしょう。
現実社会に流通するアセットをトークン化するものです。
USドルなどの法定通貨をトークン化するStablecoin(Tether、TrueUSDなど)が最もポピュラーです。
ゴールドをトークン化するDigixDAOなどの取り組みもあります。
これらは多くの場合は、株式会社がUSドルやその他のアセットを信託し、それをトークン化するというプロセスを取ります。

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最後に

以上はトークンの分類として簡単な解説です。

より詳しい解説、理解を深めたい方はリンク先のレポートを参照ください。

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