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度重なる暗号通貨取引所のハッキング、運営者・登記地が不明の取引所の危うさや、マネーロンダリングの観点から考える今後の規制など

度重なるハッキング被害

年初に、コインチェックでハッキングされ、XEMが500億円以上大規模に盗まれたことは周知の通りです。

それに続きイタリアの暗号通貨取引所「BitGrill」が、約200億円分のRaiblocks(XRB)をハックされ、同取引所は倒産とのアナウンスが出ています。

市場の反応も鈍くこの規模のハッキングにも慣れてしまっている感はなんとも恐らくあります。

今後もこういった事件はなくならないでしょうし、今後規模はさらに大きくなり、1000億円規模のハッキングさえ出てきてしまうことすら想像できます。

コインチェックで約500億円分のXEM、BitGrillで約200億円分のXRBを盗まれた犯人は、この記事の執筆時点では捕まっていません。

犯人の身元は不明、一説にはこういった取引所の盗難は、北朝鮮が国を挙げて暗号通貨取引所のハッキングをしているという噂もあります。

あまり触れられていない重要なことですが、これは今後の規制など動向を考える上でも深刻に考えるべきです。

マネーロンダリング等の観点からみる運営者、登記地が不明の取引所の危うさ

コインチェックからハッキングされたXEMは、ダークウェブ上で販売され、その販売された一部が、yobitという取引所で換金されました。

その後、Yobitは犯人から購入したとXEMを入金したユーザーの入金を2月10日に停止させたそうですが、それ以前、Yobitは、NEM財団が捜査のために呼びかけたもののコンタクトを取れなかった取引所の一つだといいます。

Yobitという取引所は、ドメイン設定者はロシアのホスティングプロバイダーであり、ドメインサーバーはサンフランシスコに設定されていることだけが分かっていますが、運営会社等は不明です。
ロシア系であるということだけが説としては有力ですが、社長も登記地すらも分かっていません。

Yobitだけでなく、こういった取引所は複数あります。
ここから可能性として知っておくべきことですが、Yobitはどうかはともかく、そういった取引所がマフィアや北朝鮮と繋がっていても全くおかしくないですし、むしろマフィアが運営していてもおかしくはないということです。

オンラインカジノをヨーロッパ系やロシア系のマフィアが運営し、収益源だけでなく、マネーロンダリングの場所と利用したりしていたという事件は過去にいくらでもありました。

そういった人たちが、暗号通貨取引所に目をつけることは容易に想像ができます。

そして、そういった可能性のある取引所を、日本にいる個人投資家や、普通の人でもごくごく簡単な登録で使えてしまうのは、国際金融やマネーロンダリングの観点からみるとやはり凄い話です。

また、コインチェック社が約500億円分のNEMをハッキングされた直後、様々な憶測や解決案が飛び交いました。

そのうちの1つに、犯人は、「XEMをマーキングされて換金は困難なのだから、コインチェック社が交渉してディスカウントしたXMRを交換すれば良いのでは?」という意見もありました。

これは一見、コインチェック社も倒産にならず、顧客資産も返却される良いアイデアに見えるかもしれません。

しかし、もしこういった交渉が行われ、取引が行われ無事に顧客資産が返還されたとしても、事後に、この犯人がIS(イスラム過激派)だということが万が一明らかになったとしたらどうでしょう。
そういった集団に数百億円の資金を日本の会社が流してしまったことが公になったら、国際問題にすらなりえます。

今後の規制、国際社会で協調して暗号通貨を規制することの必要性と実行現実性を読み解くには

ここまで述べてきた可能性は、あくまで可能性でしかありません。
ですが、個人的な私見としては、暗号通貨市場はもはやそういった悪い筋にも大いに利用できる規模になっており、実際に彼らは恐らく利用しているのだろうという感覚でいます。

もちろん、各国当局も、こういった背景を理解して事件の捜査、規制を検討しているはずです。

そして、前述の通り、一度のハッキングの規模は、暗号通貨市場の規模の拡大とともに大きくなっており、これまでの史上最大のハッキングはコインチェック社のハッキングは500億円でしたが、次は、1000億円規模のものが何処かで起こることはありえます。
そのときのリスクは、もはや1社に背負えるものではないでしょう。

あくまで可能性の話ではありますが、こういった背景を理解したうえで、今後の規制、国際社会で協調して暗号通貨を規制することの必要性と実行現実性を読み解いていくべきと言えます。

こういった背景を含めた上で、今後の規制など、その周りの動向の予想をしたレポートも配信しました。

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