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Binanceのこれまでの動向と今後の予測から”株式会社”から”分散コミュニティ”に移行をする具体的な方法を考える。

d10n Labでは、レポート「Binanceのこれまでの動向と今後の予測から”株式会社”から”分散コミュニティ”に移行をする具体的な方法を考える。」を配信しました。

前提

取引高ボリュームで世界最大の取引所であるBinanceは、以前から、同社を「将来、株式会社からコミュニティに移行をさせていく。」と公言しています。(参照: )
Binanceは、創業一年目でドイツ銀行の利益を超え、その後、暗号通貨がベアマーケットになり、ConsenSysやBitmainが経営体制の大幅な変更を強いられる中でも、利益を創出し続けた企業です。

その点だけでも、Binanceは特殊な企業ですが、さらなる特殊性は多くのBinanceファンが存在し、応援する様相があることです。
これはブロックチェーン業界の他のトップ企業、coinbase・ConsenSys・Bitmainなどでも見られなかった特殊な光景だとも言えます。

もっとも公平性を期すために触れておきますが、Binacenが、中国系のプロジェクトTRONとインサイダー取引があるのではないかという指摘や、その他Binanceがグレーな点も多いのではないかという意見もあり、それは下記の動画などに詳しいです。

しかし、そういった点を差し引いても、Binancega同社の周りにコミュニティを作り、経営をする手法はやはり特殊です。
本レポートでは、Binanceがこれまでどのようにコミュニティと経営を結びつけてきたかを振り返ります。
さらに将来予測として、今後のBinance DEXなどを通して、”Binaencはどのように株式会社からコミュニティに移行を推し進めるか、その定義とはなにか”を考察していきます。

再現性がある経営手法であるかは不明ですが、ブロックチェーン領域の特殊な経営の一つの事例としてケーススタディになればと思います。
Binacneについては、2018年5月になりますが、企業分析レポートも出しています。
既に情報が古くなっている部分もありますが、一部参考になるはずです。

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社外のコミュニティを活用するバウンティ経営

Binanceの社員は、現在300人程とされていますが、これは世界最大の取引所としては小さい規模です。
この少ない数の社員でも会社が成立する理由の一つは、社外のコミュニティを活用するバウンティ経営が影響していると考えられます。

同社は、積極的にタスクを切り取って、社外に公募で投げかけることを行っています。
最もバウンティを多用しているものは、バグバウンティでシステムに脆弱性などを見つけたホワイトハッカーに報酬を与えるというものです。
常に複数のバグバウンティを出しており、バグクラウドなどにも掲載しています。
( 参照:https://bugcrowd.com/binance/hall-of-fame )

執筆時点でもBinance Chainをテストネットで公開していますが、脆弱性が報告した場合には報酬を提供しています。
(参照: https://support.binance.com/hc/en-us/articles/360024789131-Binance-Chain-Testnet-Bug-Bounty-Program )

しかし、システムの脆弱性を報告するだけをバウンティにすることは特別珍しいことでもなく、IT企業や、特にブロックチェーンの世界では頻繁に見られます。

Binanceは、これを脆弱性の発見だけでなく、様々なものに適用しています。
Binanceのグループには、Binance.info( 参照:http://Binance.info  )という情報ポータルサイトがあります。
Binance infoに乗せる情報はクラウドソーシング的に、「今穴埋めしたい項目はこれです」とリストされ、世界中のユーザーからクラウドソージングをします。

他にはこれまでカスタマーセンターのアウトソージングを出来る会社を公募したりなど様々な動きを行っています。
このように様々なタスクをコミュニティにアウトソージングするということを繰り返してきました。
また、最近では、AMA(Ask Me Anything)を毎週のように行い、ユーザーから集めた質問に幹部クラスが回答をするなども行っています。

 

Binance Angelsによるアンバサダープログラム

Binance Angelsという取り組みがあります。
これはいわばアンバサダープログラムです。

Binanceのミートアップを手伝ったり、初心者のユーザーの質問に答えたりなどをボランティアで行うユーザーを募集するプログラムです。
参加するメリットとしては、
・全てのBinance関連のイベントに招待がもらえる。
・Binance Teamと交流を持てる。
・Binance Angelsだけのミートアップに参加ができる。
・Binance AngelsからのBinanceへのプロダクトのフォードバックや提言などは優先度が高く受け止められる。
・限定のアイテム、Tシャツやマグカップなどをもらえる。

などが挙げられています。
(参照: https://support.binance.com/hc/en-us/articles/115000483751–Calling-for-Binance-Angels )
実際にBinance Angelsの知人から聞くと、Binace Angelsだけがもらえたパーカーなどがあるようで、それをTwitterで上げている人は、他の国の人でも親近感が湧くなどがあり、グローバルなコミュニティが出来ていると言えます。
Binance Angelsのコミュニティにいる人で、下記のようなTweetはよく散見されます。

これらはここまでBinaceが行ってきたことです。
d10n Labで配信したレポートでは、これまでのBinanceのCZの発言などから、彼らがどのように「株式会社からコミュニティへの移行」を目論むか、またその実現性を考察しています。

目次
*前提
*社外のコミュニティを活用するバウンティ経営
*Binance Angelsによるアンバサダープログラム
*バウンティ経営やアンバサダープログラムが何故ワークするか。
*Binanceはどのように株式会社からコミュニティに移行をするかを予想する
*コミュニティに移行をしたあとの株式会社Binanceの役割
*コミュニティに移行をする場合におけるステークホルダー間で起きうる利益相反
*会社からコミュニティへの移行をステークホルダーと利益相反なく実行する方法
*総論

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