Tezos

オンチェーンガバナンスと自律的アップデートを特徴とするブロックチェーンTezosの概要、設計、周辺プロジェクト

d10n Labでは、レポート「オンチェーンガバナンスと自律的アップデートを特徴とするブロックチェーンTezosの概要、設計、周辺プロジェクト」を配信しました。

前提

本レポートではTezosの概要リサーチ、および周辺プロジェクトについてを解説します。
Tezosは、オンチェーンガバナンスによる自律的なアップデート、および形式検証が可能なスマートコントラクトが特徴として知られるブロックチェーンです。
メタコンセンサス機能を持つスマートコントラクトプラットフォームであり、プロトコルそのものの修正がハードフォークなしで可能であることが最も特徴的な点で、リリース時点でのホワイトペーパーでもその点に焦点が当てられています。
Tezosは2018年9月にメインネットがリリースしています。
Tezosは2017年から2018年にかけて、内紛とそれに伴う訴訟が起きていたことでも知られます。
レポート全文ではそれらを含め、Tezosの全体像をカバーします。

サイト:https://tezos.com/
ホワイトペーパー:https://www.tezos.or.jp/wp-content/uploads/2019/02/white_paper.pdf

Tezosのオンチェーンガバナンスとソフトウェアの自律的アップデート

Tezosはスマートコントラクトを執行できるブロックチェーンという点で、Ethereumと同じです。
最も大きく異なる点は、オンチェーンガバナンスとプロトコルの自律的アップデートの2点です。

Ethereumではプロトコルのアップデートの大きい方向性が少数の開発者グループで決定されることや、画一的なソフトウェアアップデート方法はありません。
またEthereumは大きいアップデートのために定期的にハードフォークを行い、互換性のない古いブロックチェーンを捨てるというアップデート手法を行っています。
つまり新しいソフトウェアがリリースされたときに、マイナーやフルノードオペレーターはクライアントをインストールして能動的にアップデートする必要があります。

この点でTezosは、トークンホルダーによる投票という明確なアップデートの決定方法で、その投票結果に基づきソフトウェアが自動更新されるという設計がされています。
具体的なTezosのソフトウェアのアップデートの順序は大まかに下記のような手順になります。

1.開発者は誰でもコードの変更を提案できます。
2.Tezosのトークンホルダーはその提案を受け入れるかどうかを投票する。
3.提案が投票で可決されれば、自動的に当該のアップデートがテストネットで反映される。
4.予め定められた期間、テストネットでの稼働がされる。トークンホルダーはこの期間、いつでも異議を唱えることができる。
5.予め定められた一定期間のテストネットでの稼働が終了をすると、トークンホルダーによる確認投票が行われます。この確認投票を完了するとメインネットでのソフトウェアのアップデートが行われます。

なお一般的にこの投票プロセスは、ブロックを生成するバリデータノードにデリゲート(委任)をします。
Tezosにおいてバリデータノード、ブロック生成候補者は、Bakerと呼ばれます。

ただしこういったオンチェーンガバナンスの設計について、トークンホルダーに求められるリテラシーの期待値が大きすぎるという指摘や、金権政治になる可能性が高いという懸念は頻繁に挙げられます。
これについては下記のレポートで解説をしています。

なお2019年時点において、オンチェーンガバナンスはCOSMOSやPolkadotなども採用をしており珍しくはないですが、Tezosのホワイトペーパーがはじめて発表された2014年時点においてこれは珍しい提案であり、その後の様々なプロジェクトに影響を与えています。

RELATED POST
ブロックチェーンのガバナンスについて。プロトコルを分散的に決定する仕組みとその是非、トークンの評価算定まではじめに。ブロックチェーンのガバナンスモデルとは。 本レポートでは、ブロックチェーンのガバナンスモデルについて考察を深めることをテーマ...

配信したレポート全文では下記を解説しています。

目次
*前提
*Tezosのオンチェーンガバナンスとソフトウェアの自律的アップデート
*コンセンサスアルゴリズム・LPoS、ブロック生成の仕組み
*ICO・トークンディストリビューション
*スマートコントラクトの形式検証
*TezosのICO・トークンディストリビューション
*Tezosの過去のトラブルや訴訟について
*Tezos上のプロジェクトやアプリケーション
*Tezosの特徴などを踏まえての評価や、その他のパブリックブロックチェーンに対しての優位性の有無
*総論

(続きは、d10n Labコミュニティに入会してお読みください。)
一度d10n Labにご入会して頂くと過去の800本以上のレポートやコラムが全て閲覧できる他、定期的に行なっている収録イベントの過去ログ、不定期で行っているイベントなどにアクセスできます。

暗号通貨とブロックチェーンは、インターネット以来の大きいイノベーションであり、私たちの世代にとって最も大きいインパクトを与えパラダイムシフトを起こすと考えています。

d10n Lab(ディーテンエヌラボ)は、未来を思考する離合集散的なリサーチコミュニティです。

暗号通貨のこと全般・投資リテラシー・移住など多様なトピックを扱うほか、嗜好が近いメンバーとも出会える場を目指しています。読みたいレポートをリクエストしたり、リサーチャーがマネタイズできるリサーチプログラムもあります。