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Ethereumの分散型金融で広く利用がされ始めているDAIと、その裏側のMakerDAOの仕組み、ガバナンスの考察

d10n Labで配信をしたレポートでは、Ethereumの分散型金融で広く利用がされ始めているDAIと、その裏側のMakerDAOについて解説と考察を行いました。

MakerDAOのネイティブトークンであるMKRは、StablecoinのDAIの裏側にあるがガバナンストークンです。
下記のレポートで示しましたが、MakerDAOのネイティブトークンです。は執筆時点において、Etheruem上にあるトークンで最も時価総額が高いトークンです。(将来的に独自チェーンに移行を行う予定のERC20トークンは除きます。)
これについては、下記のレポートでも触れています。

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DAIは、ユーザーが、分散的にETHを担保にして、それをもとにStablecoinが発行されています。
Ethereumの価格が下がると担保プールが調整されて、DAIは常にほぼ等価のETHとペグされ、おおよそ1DAI=1USDにターゲットされるという仕組みです。

2018年にStablecoinがバズワードになって、様々なStablecoinが登場してきましたが、そのほとんどは銀行に等価の米ドルを預けてトークンを発行するカストディ形式です。
また、これ以前にも分散的に管理をするStablecoinは考案されてきましたが、DAIほどしっかり使われ、有用性の実証をし始めている例は今のところありません。

DAIは、現在、多くのDEXやEthereum上のアプリケーションで採用されています。
本レポートでは、このDAIの仕組みから、MakerDAOのガバナンスモデル、その周辺のファンド・投資家の関係性などについて解説を行います。
DAIとMakerDAOは、仕組み自体も非常に興味深く、Etheruem上で最も重要なプロジェクトですが、それをアダプションするためにファンドの協力を多く得ていることも特筆すべき点で、本レポートではこの点もカバーします。

MakerDAO webサイト: https://makerdao.com/
ホワイトペーパー: https://makerdao.com/whitepaper/
https://makerdao.com/whitepaper/DaiDec17WP.pdf

ブロックチェーンの経済圏の中でStablecoinは何故重要か

本題に入る前に、ブロックチェーンの経済圏の中でStablecoinは何故重要かを再確認します。
DAIは、ブロックチェーンの経済圏においてStablecoinが何故必要とされているか、最も具体的に事例を示しているモデルです。

DAIの利用されている場面は、多々あります。

まず、DEXです。
これまでEthereum上のDEXは、ETHを基軸通貨としてトレードしてきました。
しかし、これはETH建で価格を見ることになります。
従来のほとんどの取引所においてETHペアのマーケットは規模的に重要度が高くなく、ETH建のペアは慣れ親しんだものではありませんでした。
また、慣れ親しみ以前にETH自体も価格変動が激しいものですし、そもそもトレーディングペアとしては、あまり向いていません。
そこでStablecoinをペアの市場が、Ethereum上で出来ることは重要です。

DEX以外にもEthereumでは金融プロトコルが多数あります。
例えば、レンディングプロトコルのCompoundでもDAIが使用できます。
ユーザーはStablecoinのDAIを貸し出して、金利を受け取れるという体験ができます。
Ethereum上でありながらドルと等価のアセットを保持しながら、その金利を受け取れるという体験ができます。

BetokenというKyberNeteworkに統合をされた分散型ファンドがあります。
このプロジェクトでは、収益換算や運用基軸通貨、マネジメントフィー報酬分配などは全てDAIで行われる予定です。
これをETHで行なってしまうと、そのボラティリティに左右をされることになります。

以上は一例ですが、このようにDAIが使われているシーンは多くあり、これは今後さらに増えるでしょう。

このようにDAIの経済圏は広がり続けていて、DAIを採用するプロジェクトが増えることと比例して、DAIのマーケットシェアは大きくなり続けています。

また、執筆時点においてETHの全供給量の1%がMakerDAOの担保プールスマートコントラクト にロックアップされています。

 

この経済圏の広がりですが、レンディングプロトコルのCompoundでは、どのStablecoinを統合し、採用をするかコミュニティの投票が行われました。
他にも候補のStablecoinはありましたが、その中でDAIが選ばれ、分散金融系プロジェクトは、やはりカストディ形式のStablecoinではなく、DAIのような分散的に担保を管理する仕組みの方を好む傾向のほうが強いのだろうと感じます。

MakerDAOの仕組み① DAIはどのように生成されるのか

DAIは分散的に管理・発行がされますが、具体的にどのような仕組みになってるかを見ていきます。

DAIの発行には、Collateralized Debt Position Smart Contracts(以下CDP)が使用されます。
ユーザーが、ETHをCDPのスマートコントラクトに預託をすることで、DAIの発行ができます。
このときの時価いくらのETHを預け入れをして、どれだけのDAIを発行できるかは、その時点でのLiquidationPriceによります。
例えば現在は、発行DAI/ロックされているETH×150%です。
この場合150ドル分のETHをロックアップをして、100ドル分のDAIを発行できることになります。
実際には、この割合を下回るとスマートコントラクトにロックアップをしているETHは、コントラクトによって売却されてしまいますので、さらに余分な総量のETHをロックアップしていくことになります。
つまり分散的に管理をするプール全体には、DAIの時価総額に対して、150%の時価のETHがプールされていることになります。
このプールによって、発行されているStablecoinは資産に裏付けされているということにります。
当然、この担保プールはパブリックブロックチェーン上で可視化されているので、Stablecoinが裏付け担保を銀行口座に預金するより、透明性としては高いと評価をできます。

このLiquidationPriceのレートに関しては、MKRを用いたガバナンスシステムに基づいて分散的に管理をする構想がなされています。
この担保プールについては、ETHだけでなく、今後複数の暗号通貨に対応をする予定だとしています。

ユーザー視点では、この一連の動作について、ETHをロックアップしてstablecoin資産を借り入れするというイメージが理解しやすいでしょう。

d10n Labで配信をしたレポート全文では、MakerDAOに関する分析レポートの詳細をお届けしています。

目次
*前提
*ブロックチェーンの経済圏の中でStablecoinは何故重要か
*MakerDAOの仕組み① DAIはどのように生成されるのか
MakerDAOの仕組み② DAIの返済、CDPのスマートコントラクトのクローズ
*MakerDAOの仕組み③ 担保資産の価格下落時にどのように調整をするか
*DAIを利用してユーザーはどのように投資行動のオプションが広がるか。
*Multi Collateral Daiへの移行
*MKRのトークンモデルの巧妙な点
*MakerDAOのガバナンスモデル、MKRによる投票
*MakerDAOのディストリビューション、主要な投資家・ファンド
*a16zからの戦略的投資の受け入れ、MKRのディストリビューションとガバナンスについて所感
*L4 venturesによるStablefundの取り組みなど
*StablecoinとしてのDAIのリスクや安全性
*MakerDAO関連の各種ツールリンク集
*総論

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