COSMOS

異なるブロックチェーンを相互通信するCOSMOSの仕組みを理解する。

cosmos networkは、異なるブロックチェーンを相互通信し、またアプリケーションごとに固有のブロックチェーンも作れるようにし、同様に相互通信を出来るようにするという壮大な構想を持つプロジェクトです。
Cosmosはその構成自体が複雑で、全体像の理解がなかなか難しいですが、なるべく網羅的かつ分かりやすく理解をできるように整理を行い、このレポートだけ読めば、おおよその全体像の理解はできるというものを目指そうと思います。

本レポートでは、cosmosの仕組みや背景から、ICO時点の振り返り、周辺プロジェクト、懸念点まで包括的に触れていきます。

cosmosとは何か。解決しようとしている課題

Cosmosは、ブロックチェーンの相互運用、加えてスケーラビリティの2点の解決を目指すプロジェクトです。

新しいスマートコントラクトプラットフォームではありますが、アーキテクチャのアプローチが根本的に異なり、3rdレイヤーなどとも呼ばれます。

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様々なブロックチェーンが開発され、また、それぞれのブロックチェーンには様々なアプリケーションが開発されています。
それぞれの単一のブロックチェーン上では、中央集権取引所を介すことなく、DEXを使用してトークンの交換が可能です。
しかし、異なるブロックチェーン上のトークンを交換したい場合、サーバクライアントを使用する中央集権取引所を使用する必要があり、異なるブロックチェーンの通信は難しいとされてきました。

Cosmosは、このブロックチェーンの相互運用の実現を目指すプロジェクトです。
Cosmosは、ゲートウェイを使用して、ビットコインやEthereumなどその他のブロックチェーンのトークンを交換できるような機能を備えるとしています。
ブロックチェーンの相互運用は、crosschain(クロスチェーン)、interoperability(インターオペラビリティ)と呼ばれる非常に重要度が高い領域です。
基本的にはトークンの送受信が構想されますが、より将来的にはさらに高度なアプリケーションレイヤーのinteroperabilityも期待されています。

2点目のスケーラビリティの解決ですが、CosmosはCosmos-SDKを提供して、アプリケーションが固有のブロックチェーンを作成できるようにします。
アプリケーションをEthereumなどの1stレイヤーブロックチェーン上に開発をするのではなく、ミドルウェアレイヤーとして独自ブロックチェーンを作り高速なスループットのブロックチェーンとして独立させ、それをその他のブロックチェーンと相互運用をさせるというアプローチをとります。

COSMOSは、2017年4月にICOを行い、当時の価格で18億円分のETHを調達し、ICOはわずか27分で完売になりました。
ICO後は、現在開発中のステータスになります。

cosmosの基本的な仕組みを理解するための3つの要素

COSMOSは、単体で1つのブロックチェーンであるということではなく、いくつかの機能が総称してcosmosと総称しています。

この点が理解をしにくくしていますが、以下の3点から理解を進めると、分かりやすいです。
それぞれ後述でより詳細な解説を行いますが、以下が簡単な理解になります。

1. Tendermint Core(Tendermintのコンセンサス層)


Tendermint Coreは、cosmosの基盤となるコンセンサスのアルゴリズムで、高速な合意を行うことができます。cosmosのアイデアの原型になっていたコンセンサスアルゴリズムで、cosmosプロジェクトとは独立して開発されていました。
BFT・PoSです。

2. ACBI (Tendermintのアプリケーションインターフェイス)


Tendermintは、上述のTendermint Coreのコンセンサス層の他に、ABCIという2つの構成要素から成っています
ABCIでは、アプリケーション開発者が、様々なプログラミング言語で開発を行えるようなインターフェースを提供します。

3.IBC(Peg Zone, Cosmos Hubと呼ばれるクロスチェーンを実現するプロトコル)

cosmosを構築する重要な要素として、Inter Blockchain Communication(以下IBC)と呼ばれるものがあります。
これが異なるブロックチェーンの相互通信を可能にする機能です。
これがハブとなって、このハブブロックチェーンにアクセスをしているブロックチェーンAは、同じくハブブロックチェーンにアクセスをしているブロックチェーンBと通信ができます。
ブロックチェーンAとブロックチェーンBはそれぞれアクセスする必要はなく、ハブを介せばそれぞれがコミュニケーションをとれるということです。

cosmos networkの基本構造

ユーザーは、tendermintを使用して、アプリケーションごとにTendermintベースのブロックチェーンを自由に作れて、それをIBCというプロトコルで相互通信ができるという流れをcosmos networkプロジェクトの全体像になります。

Cosmosネットワーク全体を構築するブロックチェーンは大きくわけて2種類です。

・COSMOS HUB
・ZONE

COSMOS HUBがIBCであり、これを中心のHUBとして、ここに様々なブロッックチェーンがアクセスします。
COSMOSプロジェクトにおいてCOSMOS NETWORKに参加をするHUB以外のブロックチェーンを全てZONEと総称します。この相互通信の全体像は下記画像を参照ください、(cosmos.networkより引用)

このZONEには、アプリケーション固有のブロックチェーンであるtendermintベースのブロックチェーンはもちろん、ビットコインやEthereumも接続する仕組みが考案されています。

理解をしやすくするために簡単に解説をしていますが、仕組みのより詳しい説明はレポート中で後述します。

 

Cosmos Hubが果たしている役割は、接続しているzone(様々なブロックチェーン)でトランザクションされるトークンを任意な適切なゾーンにトランザクションをすることです。
ICOで販売されたATOMトークンは、このCOSMOS HUBのバリデーターになるためのステーキングトークンです。
ただし、COSMOS HUBは、誰でも作成ができ、ATOMでステーキングする以外のCOSMOS HUBも将来的に構築されることが予想されます。
ATOMでステーキングされるCOSMOS HUBは、あくまでCOSMOS NETWORKローンチと同時にローンチされる最初のHUBであるという位置付けです。

将来的には、様々なHubが構築されて、それぞれのHUBがそれぞれのZONEを持つようになり、HUB同士でも通信をするようになるだろうと予想されます。

 

Cosmosでは、Ethereumなどそれぞれのブロックチェーンが参加、およびアプリケーションごとの固有ごとの多くのブロックチェーンが作成され、Cosmosネットワークに参加することで、規模の大きいネットワークが構築されることを目指す構想です。

このような全体像を彼らは「ブロックチェーンのインターネット」と表現していて、この大きい構想を実現したイメージ図を宇宙に準えて、ビジュアライズしています。

d10n labで配信をしたレポート全文では、さらにCOSMOSの仕組みと全体像、考えられる応用された使い方などについて触れていきます。

目次
*cosmosとは何か。解決しようとしている課題
*cosmosの基本的な仕組みを理解するための3つの要素
*cosmos networkの基本構造
*Tendermint Coreのコンセンサスアルゴリズムはどのように動くか。
*Cosmos-SDKによってアプリケーション固有のブロックチェーンを構築する

*cosmos networkの基本構造

*ファイナリティを得られないブロックチェーンとの相互通信(Peg Zone)

*ハードスプーンで、他のブロックチェーンをTendermintベースに移植する。

*cosmosの応用例、ビットコインをcosmosでスケールさせるアイデア
*Tendermint、cosmosを採用する予定のプロジェクトリスト
*COSMOS HUBのトークン設計
*ATOMトークンのICO、ディストリビューション
*投資対象としてのATOMトークン
*ATOMトークンのステーキング
*総論・考察
*参考リンク

(続きは、d10lab研究所サロンに入会してお読みください。)

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