技術解説

SegWit +2MB案と、価格だけ元気なビットコインについて感じていること

先日、consensus2017で、シルバート氏のデジタルカレンシーグループが音頭をとって、声明したsegwit +2MB案に主要企業の多くが合意したというニュースがでました。
83%のハッシュパワーはSegWitアップグレード+2MBブロックサイズ拡張に合意

ASICの問題を引きずるDCG案

ですが、segwit +2MB案は、一見、ブロックサイズ問題の解決するかのように錯覚させますが、core開発者の依然反発ムードであるし、ASIC BOOSTによるビットメインの利権を引きずるものです。

賛否は人それぞれで、色々な方向から意見があるべきですが、個人的には、ASICは容認すべきではないと思っているし、オープンソースとしてのビットコインが終わる一歩になりかねない空気も感じます。
今回の合意は、株主であるDCGをひっぱたいて、bitmainのASICを容認して実現したものだと理解していますが、つまるところ、開発者が自由に出入りするオープンソース的精神が失われ、ビットコイン関連企業がリードする通貨になる可能性が高いように感じます。

色々な意見があって、然るべきなのですが、ビットコインのコミュニティが大きく変わろうとしていることは確かですし、ブロックチェーンが分岐するシナリオに可能性も高いと思います。

この状況で価格だけが元気であるというのは、あまり健全であるとは思えず、自分も値上がりで資産は増えているものの、嬉しさは微妙です。

開発状況やファンダメンタルズに関心を持つユーザーの比率は、全体の割合からは少なくなってきている

その値上がりの要因として、今年にはいってから、日本や韓国をはじめとして、ビットコインに新しく興味を持った人の、とりわけ投機資金が多く流入しています。

こういった資金の流入をみていて、ファンダメンタルズが優れるとは言い難いアルトコインもやたら買われていたりすることを指摘した記事や、初心者の方が陥りやすいトラブルも改めて整理する記事なども書いてみました。
https://junyahirano.com/archives/1487

これと加えて、もう少し将来に感じるべき懸念として、ビットコインを所有している人が多くなるにも関わらず、そのファンダメンタルズや、開発状況について関心を持つ人の比率は減ってしまうことです。

もちろんユーザーの誰もが、真剣にビットコインのことを考えるということは現実的ではないことも理解しています。

例えば、日本銀行券をみてみると、今年にはいってマネタリーベースがどれだけ増えたか気にしている人なんかほとんどいないし、酷い場合、教養がない人だったら、金融緩和という言葉すら知らないで、日本円を日々使って、財産として貯蓄しています。
実際には、異次元金融緩和で、毎年市場に出回る円が増えていて、そのお金の価値は、減価しているにも関わらずです。

しかし、無関心な人が多いからこそ、緩和を延々とす続けられるという見方もできます。

対象にビットコインは、大変スピードは遅くとも、ブロックサイズの問題や、そのガバナンスに様々な方向からディベートが続いているのは、通貨としてのファンダメンタルズの下支えとして評価できる点ではないでしょうか。

最近、ビットコインを買った人は、価格だけを気にするのではなく、ビットコインそのものにもう少し関心を寄せてみるべきだろうと思います。

 

・・・・・・・・

ビットコインは、オープンソースでみんなのお金で、自由のお金です。
個人的には、パブリックチェーンのビットコインにおいての、分散型台帳とは、マイナーの分散型けのことではなく、マイナーと開発者とユーザーが三権分立することも分散化だと思っています。
そのうえで、今回の開発者を無視したsegwit +2MB案や、ユーザーの関心の低さからすると、その分散性は、いくつかの意味で、今後失われつつあるのかも知れないと懸念をうっすら感じてしまうのは自分だけだろうか。

当ブログでは、過去に何回か紹介していますが、ぜひ最近ビットコインに興味を持った人ほど、初期のビットコインを取材した『デジタルゴールド』を読んでほしい。


今、僕たちは、仕事や働き方はもちろん、国家や、お金の在り方まで変わりつつある大変面白い時代を生きています。 そういった現代を、より有利に生き抜くために、Facebookの非公開グループで会員制コミュニティ「世界で生きる実践・研究所」を運営しています。新しい時代の、ビジネス・投資・生活・旅全般をハックしていきます。ぜひ、お気軽にご参加ください。詳細はこちら