ビットコイン

Bitcoinのブロックチェーンは最大供給量を発行し終えても持続性を持つか。SoVの困難性を考える。

d10n Labでは、「Biicoinのブロックチェーンは最大供給量を発行し終えても持続性を持つか。SoVの困難性を考える。」というレポートを配信しました。
本レポートの前提にはこちらも読んでおくことをおすすめしています。

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あるBitcoin開発者の「最大供給量変更」の提案

Bitcoinの開発者が集まる会議であるSatoshi’s Roundtableにおいて、採掘後もマイナーのインセンティブを保つためBitcoinの総供給量を2100万BTCから引き上げることが提案をした開発者がいました。

開発者の一人Matt Luongo氏がこれを提案し、最大供給量の2100万BTC採掘後も最低水準での採掘報酬を与えるべきであるという提案です。

Bitcoinは、ネットワークをセキュアに管理するマイナーにBitcoinの報酬が与えられますが、その報酬は4年に1度半分になり、2140年には、その報酬がなくなるとされています。
そのときの最大供給量は、2100万枚です。

この後、Bitcoinのネットワークにおいて、マイナーは手数料報酬のみでネットワークのために計算資源を投下する”とされています”。
“とされている”と表現をするのは、これはまだ120年後の話で、誰にもわからない未来で、少なくともそうなるはずだ、と楽観的に信じられている部分があるからです。

Bitcoinの最大供給量は価値の保存に関わる議論であり、供給量は絶対に変えてはいけないと主張をする人もいるでしょう。
しかし、120年後に本当にブロックリワードをなしでBitcoinのブロックチェーンは機能し得るのか考えることは有用です。

Bitcoinの供給量は絶対に変えられないと表現されますが、ネットワークの参加者の大多数が合意をして、クライアントをアップデートすれば、新しいバージョンのクライアントでは、その限りではありません。
このテーマを考えることは、最大供給量が限られているブロックチェーンは本当に持続性はあるのか、SoVとは何か、ブロックチェーンのセキュリティのコストは誰が真に支払いをしているかを考える良いきっかけになるでしょう。

ブロック報酬なしでブロックチェーンが持続性を持つか数字で考える。

ブロックリワードが無くなると手数料収入のみで、損益分岐点を越える必要があります。
手数料収入のみでBitcoinのネットワークの運営が可能であるかどうかの現実性を見てみましょう。

2019年2月現在のBitcoinの価格は40万円で、ブロック報酬は12.5BTCです。
マイナーは1ブロックの作成に成功をすると、約500万円の報酬を得ます。(40*12.5)

同じく、2019年2月現在のBitcoinの1ブロックあたりに含まれるトランザクション数は、約2000で推移しています。(参照:https://www.blockchain.com/ja/charts/n-transactions-per-block?fbclid=IwAR2KCHKUaj6xSGtGpP63YPgN8AcROc29qNCpz87RduLOv-58XpOoDhe3Nq4 )

同じく、2019年2月現在、現状の1トランザクションあたりの手数料は約0.2ドル(約20円)前後です。(参照:https://www.blockchain.com/ja/charts/cost-per-transaction )

1ブロックあたりのトランザクションの手数料は、約4万円です。(2000*20)

つまり、マイナーはブロックを生成するたびに、直近平均約500万円のブロック報酬と、直近平均約4万円の手数料収入を受け取っています。
つまり大部分の報酬はブロック報酬であり、手数料収入は1/100にも満たないおまけの収入です。
そして、Bitcoinの供給量が限界に達するということは、この大部分の方の収入を失うことになります。

そして、ネイティブトークンの最大供給量を設定しているブロックチェーンは、「そのとき」は必ずやってきます。

d10n Labで配信したレポート全文では、いつかやってくるこのときにどういったシナリオがあるか、またブロックチェーンにおけるSoVとはなにかを考察します。

目次
*あるBitcoin開発者の「最大供給量変更」の提案
*ブロック報酬なしでブロックチェーンが持続性を持つか数字で考える。
*Bitcoinが最大供給量に達したときの4種類のシナリオパターン
*SoVの難しさ
*総論

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